心身の疲れを癒やす「神の手」に支配された夜 Part2

「まず、うつ伏せになってください」
おいらはメイちゃんの指示どおり床にうつ伏せになった。小さな枕をアゴの下に敷いて、「こんな感じでええですか?」と聞けば、「はい、満点です」とメイちゃん。
「まず首と肩から始めますね。本日使用するアロマは、精神を落ち着かせる効果のあるラベンダーの香りのアロマです」
そう言ってメイちゃんは、おいらの頭側に移動し、頭を太ももではさむような格好で腰を下ろした。頭のてっぺんに目がついていたらパンツが見られるのにと思ったら、精神は落ち着くどころかソワソワしてきたやないか。
メイちゃんは首と肩にアロマオイルを塗り、やさしくマッサージを始めた。それはとてもやさしいタッチのマッサージで、首から肩へ小さな円を描くように広がった。おお、肩の重さが消えていきそうや。特にガチガチになっていた首の筋がらく~になっていくのがわかったね。また、カサカサの肌がしっとりしていくのもよくわかった。
「メイちゃん、肌に潤いが満ちてくる感じやね。アロマオイルって言うけど、“老いる”どころか、むしろ“若返る”って感じがするわ」
「オイルと老いる・・・・・・確かに同じ響きですが、それが何か?」
大阪ではウケるダジャレが通用しないのは残念やったけど、おいらの肌に吸いつくようなメイちゃんの手の平。やさしい動きは、まさに「神の手」じゃ、これぞゴッドハンドじゃ!
続いて腕にアロマオイルを塗ってトリートメント。「腕に覚えがある」という表現があるけど、おいらの肩から腕にかけては覚えのない気持ちよさが走った。
両手のトリートメントを終えると、メイちゃんは脚側にまわり、おいらのお尻の上に腰を降ろすように座り、背中にオイルを塗った。
「お客さん、関西からの出張でしょう? 肩も背中も疲れが溜まってますよ」
「溜まっているのは、疲れだけやないけどね」
なんてオヤジぶりを発揮しつつ、鉄板のように固まっていた背中がゆっくりやわらかくなっていくのがわかったね。続いて腰もソフトなタッチで円を描くようにマッサージ・・・・・・。ああ、吸いつく。
腰の次はふくらはぎにオイルを塗り、かかとから上へ押し上げるようにマッサージしてくれた。
都内を歩きまわったせいか、ふくらはぎはパンパン。その疲れを流れ落とすように筋肉をほぐしていくメイちゃんの手。その手は太ももに移動した。
「メイちゃん、バスタオルを取ってもいい?」
「はずかしくなければお取りください。わたしは平気です」
「お嬢さん、おいらの男前のお尻を見て、腰を抜かすなよ。ケツだけに傑作!なんちゃって」
そう言って、おいらはうつ伏せ状態のままバスタオルを取った。これで全裸じゃけん!

ふともものマッサージが始まった。下から上へ、メイちゃんの手の平がすべる。手の平から彼女の体温が伝わってくる。脚から疲労感がスーッと抜けていく。かわりに快感がせりあがってくる。それが何度か続くうちに、太ももの付け根まで彼女の手が上がってくるようになった。やがて敏感な部分に迫る。彼女の手の甲がチラッと睾丸に触れた時、おいらのカラダはしびれた。そして腰がピクと動いた。
「ううっ」とおいらは声を出していた。
その様子を感じ取ったメイちゃんは「お客さん、どうされました?」と茶目っ気たっぷりに聞いてきた。
「おいらのフクロに君の手が触れたので、電気が走ったんや。君は電気クラゲか?」
「いいえ、お客さんの、そのフクロが電気クラゲというか、発電所なんじゃないですか?」
「ん、確かに、そこは発電所。欲望の灯りはここで発電したエネルギーで動いているんじゃ! では、先を進めて」
「はい、では、仰向けになってください。胸とお腹にもアロマオイルを塗ります」
「・・・・・・ということは、ご開陳ですなぁ」