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『肉体が織り成す美味なる曲線の芸術』part2
比奈嬢に導かれてベッドへ……。柔らかい唇を押し当てるように重ねてくる彼女。物語ならば、ここでバスタオルがハラリと落ちて念願の裸体とご対面となるのでしょう。しかし、現実は結び目が固く、私が指先でほどこうとしても埒があくものではありませんでした。そんな私の想いを知らずに、さらに強く唇を押し当て、淫らな音をたてて吸い、さらに欲しいとばかりに押し倒された次第。なかなか積極的なようです、彼女……。
「恥ずかしいから暗くしていいですか?」
仰向けに寝る私にまたがった姿勢の比奈嬢が言ってきました。暗くなると当然、くびれは見えない。しかし、ここで明るいままプレイして彼女の機嫌を損ねてしまうのも得策ではない……。私は迷った挙句、彼女の意を汲んで部屋を暗くした。しかし、まったくの暗闇というわけではなかった。この時、私が選んだのはホテルの最上階の部屋だったのだが、天窓から月明かりが差し込み、仄かな灯りを燈してくれたのだ。
彼女がバスタオルを取ったのはほどなくしてからだ。密着してきた身体の感触でわかったが、キメの細かい肌質が私の肌を通し快感の中枢神経を刺激している……。私は思わず比奈嬢の身体を抱き寄せたが……改めて驚いた。ウエストの辺り、つまり、くびれを抱えるように寄せたのだが、私の手の幅はこれまでにないほど狭かった。つまり、それだけ比奈嬢のウエストは細いということであり、興奮を覚えずにいられなかった。そして、興奮を覚えずにいられなかったのは私の股間も同様だ。
「お客様、ローションがいらないほど先っぽがヌルヌルですよ」
暗い部屋の中でも比奈嬢が微笑むのがわかる。もちろん、何かを企んでいるかのような笑みだ。彼女は私の股間のあたりで膝立ちの体勢になった。月明かりに照らされた肢体が影絵のように浮かび上がる。それにしても……美しい。この日の月は十五夜の次の日、つまり十六夜(いざよい)の月。十六夜の月は十五夜の満月よりも月の出が遅いことから、月がためらっているようにみえることに例え、ためらう、躊躇することを『いざよう』と言う。このときの私は、彼女に触れることすらいざようほど、彼女のシルエットは神々しく美しかった。それは息を飲んでしまったほどで、彼女が手コキで私の股間を刺激していたことに、しばし気付かなかったほどである。
「暗いなかでも、そんなに見つめられたら恥ずかしいわ。……一度、スッキリします?」
美しいシルエットに見とれていた私が我に返ったのは、比奈嬢に訊ねられたからだ。もちろん、白濁液を放出することに異存は無い。しかし、淫靡なる影絵をもっと、ずっと見つめていたい気分だったので、私はゆっくりと刺激してほしいとお願いした。
私のリクエストを受け入れた比奈嬢はその通り、指先をゆっくりと動かし、しかし確実に感じる場所を抑えながら指で作った輪の中で肉棒を弄びました。その気持ち良さといったら、まるで指先に魔法がかかったようでした。そして、薄闇に浮かぶ比奈嬢のシルエットは、月の灯りが消えない魔法のようでした。いや、そうあってほしいと思いました。
しかし、どんな魔法も彼女のテクニックの前には効き目が無いのでしょう。徐々に激しくなっていった腰使いとフィンガーテクは私を一度目の快感の頂点へと誘いました。月に照らされた薄闇が白濁色に染まった瞬間でもありました。




