一番、喜ばれるプレゼント~寂しさには真心で!~ Part1

「……お金、払ったの……俺だよな?」
 風俗で遊んだ後に、思わず、そうつぶやいてしまうことってありませんか? それは嬢がプレイ中、ずっとツンツンした態度だったり、いわゆる手抜きや時短をされたりと要因はイロイロ。そう、お客であるボクらが不愉快な思いをしてしまうことがある。
 でも、考えてみてほしい。彼女たちだって、感情を持ってるのである。そりゃあ、機嫌が悪い日もある……なんて言ってらんないですよね! だって、ボクたちは“お客”なんですから。でも、やっぱり……そういう嬢に遭遇してしまうのが風俗であり、いろいろな意味で醍醐味ともいえる。と、自分に言い聞かせるしかないのが現状だ。
 ボク自身、やはり、何度かある。たとえば8年前にお気に入りだった池袋の某イメクラのミユキ(仮名)嬢の場合がそうだった。風俗誌に顔出しで掲載されているのを見て、好みのタイプだったので楽しみにしてたが……。
 その頃、都内では店舗型の店が主流でイメクラとなるとプレイルームに趣向を凝らしていたものであった。ボクが選んだのは『電車ルーム』での痴漢プレイ。一人でシャワーを浴びた後に電車ルームの前に立ち、男性スタッフの「出発進行!」のかけ声と共に乗車(苦笑)したのだが……。まず、驚いたのは部屋の造りだ。ちゃんと天井からはつり革が設えてあるし、横掛けのイスもある。そして、BGMは山手線の車内の音(なんでもスタッフが録音してきたそうだ)が流れている。
 さて、お目当てのミユキちゃんは吊り革につかまって壁のほうを見ている。そう、これが準備OKの合図であり、客であるボクが好きなようにタッチしてイイというシステムなのだ。なので、後ろからソ~っと近づき、お尻を触ってみると……。
「あ~ん!」
 そう言ってくれる……ハズだった。しかし、無反応。あ~んどころかウンともスンとも言わないのである。……ハッキリ言って、ここで悶え声を出すとか、身をよじって抵抗するとか、そういうリアクションが無いと面白くないではないか! それでもメゲずにミユキちゃんのお尻を触ってると……。
「もう、気が済んだでしょ?」
 え~? 信じられないので、もう一度叫んでみる。え~? いや、だってそうでしょ? 痴漢のようにタッチするのが前提のプレイなのだから、心おきなく触って揉みたいじゃないですか? なのに、それを早く終わらすように促すなんて……ちょっとばかりムカついてしまったのが事実である。
 しかし、彼女はスタスタとベッドへ移動してしまい、さっさと服を脱ぐ。すると、あらビックリ! 背中をキャンバス代わりにしている嬢だったのだ。見事な鯉が描かれていた。さらに、手首には無数の切り傷が……。
 彼女に言われるがまま、ボクもベッドに横たわる。そして、キスから全身リップ。フェラからフィニッシュの素股という流れに身を任せた。気持ちは……いい。でも、義務的というか、流れ作業というか、ハッキリ言えば気持ちがこもってないのが見え見えだ。それに、こっちがクンニしようと思ったら、“痛いからイヤ!”と拒否するし……。なんだか、60分という時間とお金を無駄にしている気分になってきた。でも、なぜかキライになれない……ボクを惹きつけるまなざしとでもいうのだろうか。プレイ中、時おり見せていた寂しそうな表情が放っておけないというか……何とも表現できない感情が渦巻いていたのも事実。つまり、嫌いになれない。
「なんで、遊びに来たの?」
 プレイ後のシャワーの最中に突如、彼女が質問してきた。なので、正直に風俗誌を見てタイプだったことを伝えた。
「でもさ、それって、見た目だけのことでしょ? 心の中までわかんないじゃん? だから男の人って信じらんないだよね……」
 あぁ、なるほどね、ミユキちゃんは、きっと人間不信な部分があるんだな。そう思うと、男(客)に対する態度も、寂しそうな表情も納得できた。こういう心を閉ざした女のコに対しては簡単だ。こっちも心を込めて接すれば良いのだから。
ミユキ「こんなところ来たって、私と遊んだって、面白くないでしょう?」
ボク「うん。でも、また来るよ」
ミユキ「うそでしょ? そう言って、もう一回、遊びに来た人、いないもん」