初フーゾクは奥様に導かれて…… Part1

「オマエみたいなヤツは“人妻系”がピッタリだな、“人妻系”が。うん、そうしよう」
 それはボクが二十歳のときだった。現在、風俗ライターを生業にしているボクは当時、別の仕事をしていた。さらに言えば、『風俗童貞』だった。
 で、冒頭の言葉は当時の職場の先輩M氏が、ボクが風俗童貞であることを知り、「だったら、コイツを風俗デビューさせようぜ!」となった。そして、いろいろな性癖を聞かれ、先輩が考えた結果が“人妻系”だった。しかし、一口に人妻系風俗といっても、イロイロなジャンルがある。人妻ヘルスに人妻SM。そして、ソープ嬢にだって人妻もいる。それは今となっては分かることだが、風俗童貞なだけではなく、ジャンルの違いをほとんど分かっていなかったボク。結局は言い出しっぺの先輩のおごりだったのだが、どうやら持ち合わせが少なかったようで『人妻ヘルス』へ……。実はヘルスが何たるかを知らない状態での突入だったりした。
 実はイヤだったのだ、風俗デビューが人妻風俗なことが。と、いうのも、せっかくの風俗デビューは若くてカワイイ女のコがイイ! そう思っていたからだ。その旨を先輩に伝えると「人妻だって若いのがいるって!」という理論の前に一蹴された。今となって思えば、ただ単に先輩がその店へ行きたかっただけだろう。
 そこは池袋東口から歩いて数分の場所にあった。『風俗店』というとキラキラしたネオンが眩しい、いかがわしくカラフルな場所。そんなイメージだったが……。その店の受付は何の変哲もない普通のマンションの一室であった。そして、先輩に促されるまま、フロントに並ぶ写真の中からスタイルの良さげなルミエさんを選んだ。29歳である。そう、選べる嬢の中で一番若かったのだ。