妹以上恋人未満。だから…… Part1

 以前にも書いたことですが、風俗ライターという仕事を生業にしていると懇意な間柄になる風俗店があったりする。
 それは働いている女のコはもちろんのこと、店長・オーナーをはじめとするスタッフさんとファミリー的な付き合いができる店だったりする。

 もちろん、親しき仲にも礼儀はある。お店との信頼関係を崩さないために、ボクはイロイロなことを心がけている。
 例えば、女のコの方から話してこない限り、自分からはプライベートなことは訊かない。
 また、プライベートで女のコと会わない。たとえ取材後に女のコの方から「ご飯でも……」と誘ってきた場合でも、そんな時にはお店のスタッフを同伴させる。つまり、ツーショットにはならない。
 そして何よりも、体験取材を除いて、そのお店で遊ばない。つまり、プライベートではプレイしないことにしている。
 もちろん、ボクは風俗は大好きである。しかし、なぜ、このようにしているのかと言えば、家族的な付き合いをしていると、なんだか恥ずかしいのだ。みなさんも考えてほしい。妹や姉に裸を見られるのはモチロンのこと、××なことやムフフなことをしてもらいたいと思いますか? ボクにとってはそんな感じなのだ、懇意的なお店とは。

 そんなこんなで、良いお付き合いをさせていただいているお店の女のコにとって、ボクは「親戚のお兄ちゃん、みたいな存在」ということらしい。
 だからだろうか。取材でホテルの部屋で二人きりになるとイロイロな相談を持ちかけられる。それは仕事の相談はもちろんのこと、恋愛のことだったりプライベートな相談も珍しくない。つまり、それだけ信頼されているということなのだろうか。これは風俗ライターとして実にありがたいことなのでもある。
 しかし、である。親戚のお兄ちゃん的立場ということもあって、女のコからは「だからね、イリさんには恋愛感情なんて持てないけどね(笑)」なんてことを言われたりするが……(苦笑)。

 さて、思えばこれまでにイロイロな相談を受けてきた。
 そのほとんどが仕事の悩みである。そして、最も多いのが「このお店を辞めて、○○というお店に移籍しようと思うんだけど、イリさん、どう思う?」というものだ。
 女のコがそう思うの経緯は当然、イロイロだ。なので、ボクのアドバイスもケースバイケースだ。例えば、同じお店の女のコが気に入らない、なんて理由だったりする。でも、その相談を持ちかけた女のコは、そのお店にとって必要な存在。つまり看板娘だったりしたら、ボクはまず、彼女には「まだ早まらないほうがいい」と言う。で、別の場所で店長にそれとなく、彼女の意思を伝える。そうすると、店長もシフトを工夫したり、さりげなく食事に誘って悩みを聞いたりと、案外、丸く収まるものである。「それって、まるで密告じゃん!」と言われることもあるが、風俗ライターとしては懇意にしているお店には繁盛してほしいし、その繁栄がボクたちの仕事に結びつくのだから……。

 と、エラそうなことを言いながら、懇意になり過ぎて、タブーを犯してしまったことが一度だけある。