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3つの物語で奏でるルームミラー越しのモノローグ Part3
あと、もう一人、ボクの大好きなドライバーさんがいる。都内某所を拠点とするデリヘルのドライバーである美香ちゃん。23歳。そう、女性なのである。実は彼女お店のチームワークの結果、ドライバーをしている女のコだ。
私、ドライバーになって2年、過ぎました。その前は……風俗嬢でした、もちろん、このお店の。イリさんにも何度か取材してもらってますもんね! 自慢じゃないけど、人気者だったんだから(笑)!
ドライバーになったのは……2年半前にスキーでケガしちゃって。腱が断裂するほどの大ケガでヒザとか曲がんなくなっちゃって……。ほら、風俗のお仕事って、けっこうヒザをつかうでしょ? しゃがんだり、四つん這いになったり。それが出来なくなっちゃって……致命傷よね。だから、あぁ、もう私、お店に戻れないや……って、そう思った。リハビリしてみたけど、あまり効果が無くてね……。
そんな時でした。店長やお店の女のコがお見舞いに来てくれたのは。みんな、「待ってる」って言ってくれたけど……正直、「ふざけないで!」って思ったのね。だって、復帰できるわけないじゃない、こんな足じゃ。そう思うと、みんなの励ましが白々しく聞こえちゃって……。うん、完全に心を閉ざしてた(苦笑)。そんな私の心を見透かしたのか、店長は何度もお見舞いに来て、退院が決まった日のこと。「美香ちゃん、これからどうする?」って。正直、先々のことが不安だったの、私。だって、高校を卒業して、スグにこの世界じゃない? いわゆる一般社会のことを知らないし。でも、風俗じゃ働けないし……って思ってたら、店長が「うちの店、今度、デリバリー部門を作るから、美香ちゃん、ドライバーしない? オートマだったら運転、できるでしょ?」って。うん、すごく嬉しかった。でもね、困った。私、軽自動車しか運転できないの(爆笑)。そうしたら、逆に足回りが軽くてイイって言ってくれて……。
だから今はリハビリしながらドライバーしている。前は同じ立場の女のコや仲良しのコを乗せるのは最初は違和感があったけど、今は、この運転席がまさしく、“私の指定席”だと思ってる。あのさ、私、完治してもお店のドライバーの仕事はいつまでもしようと思ってるの。やっぱり、私、風俗のお仕事、好きだからね! でも、オバちゃんになってヤリたくないじゃん(笑)。っていうか、自信ゼロ(笑)。でも、ドライバーだったら、ね? これからも安全運転でうちのカワイイ女のコたちを運ぶよん!
彼女のことは以前から知っているだけに、どんだけ辛い思いをしたのかも知ってる。それでも、今、こうして笑って話してくれることが、何よりもの『答え』なんじゃないだろうか?
風俗というお仕事は、部屋で二人きりになった時は、お客さんと女のコが主役である。しかし、それまでに名脇役もいることも忘れずに。そう、彼らこそ、影の主役なのですから……。




